焼結加工

フカサワの焼結加工

焼結加工とは砂のような粉末状にした金属を型の中に入れ固め、融点よりも低い温度で焼き固める技術です。金属の成形方法として、他にも鋳造や鍛造などが挙げられますが、これらの工法と比較してさまざまな複合材を創り出すことができる、ロスが小さいといった長所があります。

フカサワは創業80年。長年培われた経験・ノウハウと社員一人ひとりの高い提案力が強みです。臨機応変な対応力で、お客さまのご要望を実現いたします。焼結加工に関しても、お打ち合わせから生産管理、品質検査、納品まで一貫して対応。お客さまの図面どおりの製品を納期までにご提供します。一般的な部品・パーツから特殊な工業製品、特注品まで対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

当社では、このような焼結加工のお悩みを解決いたします。

  • 焼結加工から製品完成までまとめて任せたい
  • 製品製造のコスト削減をしたい
  • 焼結加工をするべきか、作成したいものから相談したい

焼結加工とは

焼結加工の加工方法イメージ図金属は加熱すると粒子間同士の隙間が小さくなって、やがて結合します。この現象のことを焼結と言います。焼結加工(粉末冶金方法とも呼ばれます)はこうした焼結を利用した技術です。金属の粉末を金型に入れてプレスで圧縮し、さらに融点(個体が液体に変わる温度)よりも少し低い温度まで加熱して焼き固めます。

加熱して溶けた金属を型に流し込んで成形する鋳造と似ていますが、焼結加工では金属が溶けることはありません。

成形後に二次加工の手間が少なく、精度と強度が高い製品を大量に生産できるので、自動車部品や軸受、歯車などのパーツ、電気部品、機械部品など、さまざまな部品の製造に用いられている加工方法です。ロスや加工の工数が少ないため、エコな金属加工の手段としても注目されています。

焼結加工、製品完成までの工程

原料粉の混合、成形、焼結、二次加工という手順で行われます。お客さまのご要望に応じ、各工程において柔軟な対応をさせていただきます。オーダーメイドの特注品から大ロッド品まで製作可能です。より高精度な製品を納期どおりご提供するため、工程ごとに厳しい品質管理体制を敷いておりますので、安心してお任せください。

原料粉の混合

原料である金属の粉末の配合を決め、混合機で均一になるよう混ぜ合わせます。素材の組み合わせや配合の比率によってさまざまな特性の焼結品を創り出すことが可能です。粉末にすることができる材質のものであれば焼結加工が可能ですので、幅広い素材の焼結品が製造できます。用途に応じた素材の提案もいたしますので、ご要望をお聞かせください。

成形を行う

混合した金属の粉末を、図面にもとづいて別途製作した金型に入れ、プレス機で押し固めて成形します。大きな力が加わった粉末は、圧縮され形を整えます。型に粉末を入れるので、複雑な形状の製品も製作可能です。また、1つの型で同じものを何度も作ることができるので、大量生産にも向いています。

焼結を行う

いよいよ焼結加工の大詰めです。前項の成形で作った成形品を焼結炉で数時間熱します。融点を下回る温度で加熱するため、素材が溶けることはありません。長時間加熱することで、金属の粒子が強く結合し、硬度が高い焼結品ができあがります。炉の中は、ガスで満たされており、焼結品の酸化を防ぎます。

二次加工を行う

焼結加工が完了した焼結品は衝撃を与えても壊れることはありません。焼結後は必要に応じて二次加工を行います。さらに精度を上げるために研削や研磨などの機械加工を行ったり、硬度を高めるために熱処理などを行ったりします。二次加工についてもお客さまのご要望に応じて提案させていただきます。鋳物製品など、他の加工品と比較して二次加工の手間が少ないのも焼結加工の特徴です。

焼結加工のメリット・デメリット

焼結加工にはさまざまなメリットがあります。前述のとおり、粉末にできる材質のものであれば加工ができるので、さまざまな製品を作ることが可能。合金鋼も素材として使用可能です。材料の配合も変えられるので、製品の硬度などの特性もコントロールが容易です。

焼結加工と同様に型を用いて成形する鋳造の場合は原料を溶解させなければいけませんが、焼結加工の場合はその必要がないので、融点が高い材質でも加工ができます。また、焼結加工の段階で高精度な製品を作ることができるので、二次加工の必要性が低く、材料のロスも少ないのもメリットです。

一方で、焼結の際に材料によっては収縮が発生する、製造コストが高くなるケースもあるというのが短所として挙げられます。仮に焼結加工で製造が難しい、あるいはコストが高くなってしまうことが予測される場合は、他の手段もご提案させていただきます。

メリット デメリット
高融点を持つ材料でも加工可能 製造コストが高くなることもある
塑性変形しない材料でも加工可能 焼き固める際に材料によって収縮する
材料のロスが小さい 緻密な部品製造が難しい
金属粉末の配合を自由に組み合わせ出来る
複雑な形状に成形できる

当社で加工可能な素材・材質の種類

当社では金属の焼結加工に対応しております。金属の混合材の加工も可能です。下の一覧表が主な取り扱い素材ですが、他にも多数取り扱い実績がございますので、下表に記されていないのものでも柔軟に対応させていただきます。さまざまな素材の焼結品を、高精度・高品質かつ納期どおりにご提供。お客さまの課題を解決いたします。

素材・材質 金属 鉄銅系・鉄・ステンレス系

金属材料の詳細を見る

主な取引先業種

焼結加工は少ロッド、大量生産両方に向いている工法です。複雑な形状の製品も作れ、高精度で二次加工の手間も少ないため、さまざまな業種で活用されています。当社では主に以下の業種のお客さまとお取引させていただいておりますが、もちろん他の業種のお客さまも大歓迎です。長年培われた対応力を活かし、焼結加工をはじめさまざまな方法をご提案しますので、まずはお気軽にご連絡ください。

主な取引先業種 電力インフラ関連、機械部品関連、電機部品、ホビー事業、

よくあるご質問

Q製作可能な寸法はどのくらいですか?
A最大外形 φ50mm、最大高さ 約50mm、最大表面積 20cm2以下が製作可能寸法でございます。
Q希望形状が焼結で可能でしょうか?
A図面を見せて頂き焼結向け形状をご提案致します。
QASSY品の対応は可能ですか?
A対応可能なモノも御座いますのでお問合せ下さい。

納品までの流れ

  • 1. お問合せ

    まずはお問合せフォームもしくはお電話にてご連絡ください。営業担当者がスピーディーに対応いたします。

  • 2. 図面送付

    お客さまの図面をお送りいただき、製作可否や方法などを検討します。図面がない場合は現物やサンプルなどでも対応可能です。

  • 3. お見積りの回答

    製作が可能でしたらお客さまとお打ち合わせをさせていただき、仕様や数量など詳細を詰めさせていただいた上で、お見積りをご提示します。

  • 4. 量産のご発注

    お打ち合わせ、お見積りの内容に納得いただけましたらご注文いただきます。図面やご要望、お打ち合わせ内容に基づき、製造工程を進めさせていただきます。

  • 5. 納品

    高精度、高品質な製品を納期どおりにお届けします。完成品は当社の厳しい管理体制のもと検品した上で出荷いたしますのでご安心ください。